亀戸天神の四季『春』
梅まつり (うめまつり)2月21~3月6日
菅原道真公は、特に梅の花を好まれ、多くの和歌を詠まれています。
そのため境内に200本を越す梅が植えられ紅白の花が咲き始め、春の息吹を感じます。
更に境内には5歳で詠まれた “美しや 紅の色なる梅の花 あこが顔にも つけたくぞある”
という歌碑と道真公の像が本殿前にあります。
福のいっぱい詰まった“福豆”をゲットすれば
きっと1年間良い年になること間違いなしです!
菜種御供 (なたねごく)
祈年祭 (きねんさい) 2月25日
2月25日は菅原道真公のお亡くなりになった日にあたり“なたね”が“なだめ”に通じることから、
神前に菜の花をお供えし、御心をお慰めする神事が行われます。
本殿では神前で献花式が行われ、菜の花に紅白梅を添えた生花が供えられます。
また春を迎えるにあたりこの年1年の穀物、食物等の豊穣(ほうじょう)を祈願します。
神忌祭 (しんきさい) 3月25日
この日は、旧暦の2月25日道真公のご命日にあたり午後6時、祓い清められた神前から道真公の御神霊を奉持(ほうじ)した絹垣(きぬがき)が氏子や近隣の子供達のかざす松明(たいまつ)の火で守られながら境内を巡ります。
静寂の夜の闇にあかあかと燃え立つ松明が行列してゆく様は荘厳そのものです。
神忌祭は“松明祭り”とも言われ道真公を大切にお守りしている事を松明の明かりをとおして
お伝えする意味もあり、8月の大祭に対する春の大祭ともいえます。
神忌祭で松明をかざし天神様をお守りする大切な役はどなたでもで参加できます。
きっと天神様から幸運をたくさん頂けると思います。
皆様是非この素晴らしい体験を・・・
藤まつり:4月25日~5月5日頃まで
藤花祭 (とうかさい):4月29日
4月の下旬から、境内に100株以上ある藤の花が一斉に咲き始めます。
心字池に写る姿と淡い香りが多くの人々に愛され‘東京一の藤の名所’として賑わいを見せます。
一方、夜の境内は静寂の中に灯りにてらしだされた花房が、
心字池のかすかな波に揺れて写る様は幽玄(ゆうげん)の世界そのものです。
※幽玄とは、心の奥深くに残る微妙に味わい深い情感。
江戸時代、亀戸は湿地で初代宮司が水を好む藤を社前に植えられ江戸の名所として五代将軍綱吉公、
八代吉宗公が訪れた記録もあり、多くの浮世絵などの題材にも取り入れられています。
東京一と言われる藤の見事さだけでなく、
100以上の露店で賑わう下町の情緒も肌で味わって下さい !
学業講祭(がくぎょうこうさい)
4月25日~5月5日
亀戸天神社が学問の神様として信仰されていることから、
毎年多くの受験生や芸能の上達を祈願する方が参拝にまいります。
本殿の左右に沢山の絵馬が奉納されていますが、その大部分は、志望校の入った合格祈願です。
馬は、古くから神様の乗り物として神聖視され、お祭りや祈願の時は、
神馬 (しんめ)といって生きた馬を奉納する風習がありました。
その代わりとして、板に馬の絵を描き奉納されたのが絵馬の起源とされています。
年間を通じて、学業上達、合格祈願等の申し込みされた方を「学業講員」と称します。
ちょうど、藤の季節でもあり、藤見をかねてご参拝ください。
開基別当祭(かいきべっとうさい)5月5日
亀戸天神社を創建された、大鳥居信祐公(おおとりいしんゆうこう)のご命日にあたるお祭りで、
神社関係者で行われています。
明治維新までは、神仏習合(しんぶつしゅうごう)でしたから、今の神主さんのことを別当(べっとう)と呼び
ご本殿の近くに、歴代の別当、宮司12代の御霊(おみたま)が祀られ(まつられ)ています。
出世鯉の放流
(しゅっせごいのほうりゅう) 5月5日
中国の黄河(こうが)に竜門(りゅうもん)という急流があり、
鯉がそこを泳いでのぼることが出来れば竜になるという言い伝えに因んで行われます。
子供の日と11月の七五三祝いのとき、子供達が健康で、世に出て活躍する願いを込め、心字池に鯉を放流します。
出世鯉の放流は5月5日午前10時ごろから本殿前の
太鼓橋の近くで行われ、どなたでも参加できます。
お子様の健康と元気な成長の願いがきっとかないます。
更衣祭(こういさい)5月25日
お祭りは、ご祭神道真公のお衣を冬用の羽二重(はぶたえ)から、夏用の麻の単衣(ひとえ)にお召しかえするものです。
浄暗(じょうあん)の中、宮司がお衣をささげ持ちご本殿の奥深くへと奉り(たてまつり)ます。
お衣は、毎回神職の手で整えられ、これまで奉られていたものは神事のときの衣装として生まれかわります。
※浄暗とは、清らかで静寂な闇。