そもそも発酵食品とは?
発酵食品ってなに?
発酵食品とは微生物の力を借りて保存性を高めた食品のことを言います。
微生物が食べ物の形や味を変えて美味しく変身させることを『発酵』といいます。
発酵にかかわる微生物は大きく分けて以下の3種類に分類されます。
細菌類
カビ類
酵母菌類
細菌類はヨーグルトやチーズをつくる乳酸菌や、納豆を作る納豆菌、酢を作る酢酸菌が例えられます。
カビ菌には和食の肝となる味噌や醤油や日本酒を作り出す麹菌があげられます。
そして酵母菌はパンを作るパン酵母やワインをつくるワイン酵母があります。
ちなみに船橋屋のくず餅を発酵させる微生物は細菌類の乳酸菌です。
発酵食品が持つ5つのチカラ
- ①食べ物を美味しくする
- 食品が発酵により美味しくなる理由のひとつは、食品に含まれる元の性質が微生物のちからにより変換されるからです。
納豆を例にあげてみましょう。大豆にもともと含まれるたんぱく質は
納豆菌の働きによって分解され、うま味成分であるアミノ酸を放出します。
そのため納豆は元の大豆にはない深い味わいと独特な食感を与えてより美味しくなるのです。
同じように麹菌の酵素によって米が分解されることで、酒やみりんの深い甘みを作り出しています。
- ② 栄養価をアップする
- 栄養素は人の体内に入れたら消化管により分解され、栄養が吸収しやすい形に変換されます。
発酵ではこの工程がすでに行われているため、発酵食品の栄養素は食べたときから体が吸収しやすい形になっているのです。
さらに、本来人の体内で作り出すことができないミネラルやビタミンが豊富に作られることも、
発酵食品が健康に良いとされる理由のひとつです。
- ③腸内環境を整え免疫力アップ!
- 発酵食品には生きた菌がたくさん存在します。乳酸菌などこれらの菌を摂取することにより、
腸内を酸性にして善玉菌を助け、有害物質を作り肌荒れや便秘の原因となる悪玉菌を減少させます。
さらに、乳酸菌がリンパ球内の細胞のバランスを整えて免疫力を高め、
あらゆる病気の症状を緩和させるともいわれています。
- ④代謝を上げてダイエットと
アンチエイジングをサポート - 年齢を重ねると、食べたものをエネルギーに変える力=代謝が落ちます。これを助けてくれるのが発酵食品。
微生物による酵素が体内の酵素の働きを補って代謝を助けてくれます。
食べたものがムダなく消費されれば太りにくくなります。
さらに細胞の生まれ変わりも早くなるので、アンチエイジング効果も期待されます。
- ⑤食品の保存性を高める
- そのまま置いておくと腐りやすい生肉や、魚介類、野菜などは塩漬けし熟成発酵することにより
長持ちするようになります。こうした保存効果は、発酵に関わる微生物が増殖することで
優勢になり、腐敗の原因となる雑菌の増殖を防ぐことで起こります。
例えばそのままだと腐敗しやすい牛乳も、発酵させたチーズやヨーグルトになると乳酸菌により
環境が酸性となり、酸性の環境では生育できない雑菌が減少して保存が効くようになります。
長い年月をかけて乳酸発酵した小麦澱粉は、蒸し上げた際の独特な弾力を生むだけではなく、 身体に優しい発酵和菓子「くず餅」へと生まれ変わるのです。